人づくり100年

西田博さん

世界中の人々と交流ができたのは
済美幼稚園で学んだ
感謝と隣人愛があったからです

ヴァイオリニスト
西田さん

済美幼稚園 1955年3月卒園

プロフィール
東京藝術大学卒業
大学院修了後渡独
バイエルン国立管弦楽団に入団
プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター就任
帰国後、東京交響楽団 首席第一コンサートマスター就任
全国プロオケの客演コンサートマスター、コンクール審査員、オーケストラの指揮者として活動
洗足学園音楽大学講師
日本弦楽指揮者協会理事

西田博さん

音楽を通じて世界中の人たちと交流しています

幼児から音大生まで幅広く個人レッスンを行いながら、同時に、洗足学園音楽大学で後進の指導にもあたっています。
また、東北や熊本などの被災地、介護施設や老人ホームで、ボランティア演奏会も行なっています。
現在、保土ケ谷コミュニティーオーケストラ、アンサンブルアルキの常任指揮者として活動しながら、全国でも演奏活動を行なっています。


練習の様子
暑い夏に裸で練習(金宝町の自宅にて)

幼稚園時代の思い出

幼稚園での思い出は坂井せい先生と礼拝したことです。 私の両親や兄弟も皆、坂井先生の大ファンでした。名古屋に引っ越してからも、よく先生を訪ねて岐阜に出かけました。

かすかな記憶ですが、先生の温かいお人柄とちょっぴり厳しいご指導を覚えています。
幼稚園脇の路線近くでうっかり遊んでいて、厳しく注意されたことが印象に残っています。日曜日には礼拝に参加し賛美歌を歌ったり、クリスマスには皆で一緒に合奏したりして楽しい時を過ごしました。

ヨーロッパでは教会での演奏会が多く、私が15年間ドイツでクリスマスや復活祭の折にヴァイオリンの演奏活動ができたのも、済美幼稚園での礼拝が基本にあったからだと思っています。 何も無い時代であったからこそ、先生やお友達と過ごした時間の大切さが、今でも楽しい思い出です。

岐阜済美学院へのメッセージ

この度は学院創立100周年おめでとうございます。
私が長い間ヴァイオリンとともに世界中の人々と交流ができたのは済美幼稚園で学んだ感謝と隣人愛があったからです。

ヴァイオリンの練習は最初は一人ですが、合奏したり、オーケストラで演奏することにより、100人を超える人々と演奏します。
幼稚園の礼拝では賛美歌を歌い、ヨーロッパではバッハを演奏します。常にオルガン、合唱団、オーケストラが教会で大活躍します。
それと済美幼稚園で学んだ助け合い、優しさ、感謝が教会では説教されます。教会の中はとても寒いですが、人々は助け合いの暖かさで包まれています。ドイツのオーケストラはアジア人の私をとても暖かく迎え入れてくれました。

これから日本がよりインターナショナルになり、世界中から注目される現在、今求められているのは世界のリーダーとしての資質だと思います。岐阜済美学院にはこれからもたくさんの素晴らしい人々を輩出していただきたく、学院のますますのご発展をお祈りして、お祝いの言葉に代えさせていただきます。

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